1月2日放送のフジテレビ「さんまのまんま」で出演したパクソジュンさんがお土産に持ってきた「トックク」が美味しいと有村架純さんが絶賛していましたね!
その「トックク」とは一体どんなものなのでしょうか?
トッククは韓国のお正月料理といえば真っ先に挙げられる食べ物です。
この韓国式のお雑煮は、旧正月を祝う伝統的なスープ料理として親しまれています。牛骨スープと薄切りの餅、そして彩り豊かな具材が絶妙な調和を奏でる一品です。
日本のお雑煮と似ている部分もありつつ、独自の文化や味わいが楽しめるトッククを通じて、韓国の旧正月の魅力を探ってみましょう。
トッククってどんな料理?
トッククは、「トック(餅)」と「クク(スープ)」を意味する韓国語からその名が付けられた料理です。韓国の旧正月「ソルラル」に食べられる伝統的なスープで、厳粛な名節料理として古くから愛されています。
この料理の主役であるトックは、うるち米で作られた長細い棒状のお餅「カレトック」を薄切りにしたもの。日本のお餅とは異なり、伸びることはなく、白玉のような弾力のある食感が特徴です。牛骨スープで煮込んだトックに、牛肉や野菜、錦糸卵、海苔などをトッピングしていただきます。
日本のお雑煮と同じく、新年を祝う意味が込められた料理ですが、使う材料や味付けの異なる点が面白いところです。
韓国の旧正月とトッククの関係
旧正月に欠かせないお祝いスープ
韓国では旧暦1月1日に新年を迎えます。この日は「ソルラル」と呼ばれ、家族や親戚が集まる大切な日です。トッククは、そんな特別な日に食べられる定番料理で、「新しい年を迎えた証」として食べることで1歳年を取ると考えられています。
古くは、トックだけをシンプルに入れたスープが主流でしたが、時代の流れとともに具材や調理法が多様化し、家庭ごとの味が生まれました。
旧正月ってどんな行事?
旧正月は、韓国では陰暦に基づいて祝われます。このため、毎年日付が異なり、1月下旬から2月上旬にあたります。この時期、韓国全土では家族が集まり、ご先祖様への感謝を込めた儀式「チャレ」が行われます。その後に食べるのがトッククを中心としたお正月料理です。
韓国では、日本の初詣に似た風習や、民族衣装「チマチョゴリ」を着る習慣もあり、家族の絆を深める特別な日となっています。
各家庭でアレンジされる韓国式の雑煮
トッククには家庭ごとのオリジナルレシピがあり、そのアレンジの幅広さも魅力のひとつです。例えば、トッピングの錦糸卵をかきたまに変えたり、韓国風餃子「マンドゥ」を加えたりと、独自の工夫が凝らされています。
また、韓国の人気アイドルBTSのメンバーが作ったことで話題になったレシピもあり、SNSやメディアで紹介されることも多いです。日本のお雑煮同様、それぞれの家庭や地域の伝統が受け継がれつつ、新しいスタイルも生まれています。
トックク以外の韓国のお正月料理
韓国のお正月料理には、トックク以外にも多くの魅力的な品々があります。たとえば、春雨と野菜を炒めた「チャプチェ」、骨付き肉の煮込み料理「カルビチム」、魚介や野菜を衣で焼いた「ジョン」などが一般的です。
これらの料理は「セチャン」と呼ばれ、食卓を華やかに彩ります。一方で、品数が多いため準備に時間と手間がかかり、「祝日憂鬱症」と呼ばれる現象が起きることも。家庭の主婦たちにとっては少し大変な時期でもあるようです。
トッククを作ってみよう
餃子入りの牛肉出汁スープ
ペクジョンウォンさん考案のレシピでは、牛肉を炒めて濃厚な出汁を取る方法を採用。
トッピングには錦糸卵や韓国海苔が加わり、深い味わいが楽しめます。いかなごの魚醤を使用すると、スープにクセがなくなるためおすすめです。
■材料と調味料
- トック400g
- 餃子8個
- 牛肉150g
- 長ねぎ80g
- 卵2個
- 韓国海苔
- ごま油2、サラダ油1
- 水2L、塩1/2〜1、にんにくのみじん切り
- いわしの魚醤、薄口醤油、コショウ
家庭で人気のシンプルなトックスープ
牛肉を炒めずに煮込む調理法では、油を使わずにヘルシーで澄んだスープが楽しめます。この方法は、牛肉の臭みを取り除き、よりクリアな味わいを引き出すのが特徴です。
■材料と調味料
- トック600g
- 牛ロース300g
- 長ねぎ1本
- 卵2個
- 昆布1枚
- 水1.2L
- みりん
- コショウ少々
- みじん切りのにんにく、薄口醤油、マグロの魚醤、塩 小さじ1/3
まとめ
トッククは韓国の旧正月を象徴する伝統料理であり、その歴史や家庭ごとの工夫が詰まった一品です。
日本のお雑煮との違いを楽しみながら、自宅で簡単に作れる韓国式の雑煮に挑戦してみてはいかがでしょうか?
新しい年を迎える特別な料理として、トッククを食べながら韓国の食文化や旧正月の風習に触れることで、また一つ新しい発見があるかもしれません。