「総理官邸前」という交差点名が使われている一方で、ニュースでは「首相官邸前」と報じられていました。
なぜでしょうか?
気になったので調べてみました。
「総理」と「首相」の使い分けは?
「総理」および「首相」は、ほぼ同じく内閣総理大臣を指す用語として使われていますが、実際には意味や由来が異なります。
「総理」が使われる場面
公式な文書や法律では、正式名称の「内閣総理大臣」が使われます。
たとえば閣僚名簿や政治家の公式プロフィールなどでこの名称が見られます。
国会中継でも、議員が「総理!」と呼びかけることがよくあります。
「首相」が使われる場面
新聞やテレビなどのマスメディアでは、主に「首相」が使われています。
例えば「石破首相」や「安倍元首相」といった形です。
また、記事やテロップでも「首相」が多く見られます。
しかし、キャスターは「総理」を使うことが多いです。
理由としては、「しゅしょう」という発音が聞き取りにくく、音声のみで理解しやすい表現を使っているためとされています。
交差点名としての「総理官邸前」
道路や交差点の名称は、比較的短く簡潔でわかりやすいものが採用される傾向にあります。
「総理官邸前」という名称は、交差点標識や地図上で簡潔に表示できるため、行政が交差点名として選んだものです。
また、「総理」は略称でありながら、広く認識されていることから、場所を特定する上で便利な名称と言えます。
ニュースで「首相官邸前」と報じる理由
ニュースやメディアでは、特に公的な報道での一貫性を重視し、「内閣総理大臣」の通称である「首相」を用いることが一般的です。
日本では「首相」が行政機関のトップを指す通称として広く使われているため、報道においても「首相官邸前」という表現がより公式であり、馴染みやすいものとされています。
英語表記は同じ
ちなみに、総理官邸前と首相官邸前を英語に翻訳すると、全く同じでした。
日本語って難しいですね!
まとめ
今回は、交差点名が「総理官邸」なのに、なぜニュースのテロップでは「首相官邸」になるのかを調べました。
- 「総理官邸前」:交差点名など、簡潔で場所を特定しやすい呼称が必要な場合に使われる。
- 「首相官邸前」:ニュースや報道において、内閣総理大臣を指す公式な通称「首相」を使い、視聴者にとって公式で分かりやすい表現を優先。ただし、キャスターは「総理官邸」と言う。
日本のメディアの文字表記では「首相」という通称の方が定着しています。
この使い分けは、どちらの呼び方が正しいかというよりも、使う場面や目的によって最適な表現が選ばれていました!