必ず来ると言われている南海トラフ巨大地震。
今住んでいる家の耐震が気になりますよね。
南海トラフ地震が来ても耐えられる耐震構造って、どのくらい必要なのでしょうか?
結論として、耐震等級3は必要だそうです。
耐震等級3ってどのくらい?と思ったので、調べてみました。
南海トラフ地震はいつ起こる?
南海トラフ地震がいつ起こるかは誰にも分かっていませんが、いつかは発生します。
政府の地震調査研究推進本部のHPでは、このように書かれています。
将来の地震発生の可能性
地震の規模 : M8~M9クラス
地震発生確率: 30年以内に、70%~80%
地震後経過率: 0.83
平均発生間隔: 88.2年
と書かれています。
70~80%の確率で30年以内に発生するので、今から家を建てようという人は必ず耐震等級を確認しておきましょう。
耐震等級3とは、どのくらいの強度?
耐震性の指標として、現在幅広く用いられているのが耐震等級です。
等級1から等級3まで3段階に分けて表されます。
- 等級1は、建築基準法レベルの耐震性能を満たす水準
- 等級2は等級1の1.25倍の強さ
- 等級3は等級1の1.5倍の強さ
詳しくみていきましょう。
耐震等級1
倒壊はしないが、一定の損傷を受けることがあります。
その後で補修や、損傷の程度によっては建て替えが必要になる可能性があります。
耐震等級2
耐震等級1の、1.25倍の地震に耐えられる性能・耐震強度の水準です。
「長期優良住宅」では、耐震等級2以上が認定の条件とされています。
また災害時の避難所として指定される学校などの公共施設は、耐震等級2以上の強度を持つことが必須です。
耐震等級3
等級3は、耐震等級1の1.5倍の地震力に耐えられるだけの性能・耐震強度水準です。
住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベルであり、一度大きな地震を受けてもダメージが少ないため、地震後も住み続けられ、大きな余震が来ても、より安全です。
災害時の救護活動・災害復興の拠点となる消防署・警察署は、多くが耐震等級3で建設されています。
震度7の揺れが、立て続けに2回起こった熊本地震では、1度目は耐えたが2度目の地震で倒壊した住宅も多数あった中、等級3の住宅は2度の震度7に耐えていたことが、専門家の調査によって明らかになっています。
なお、耐震等級3のメリットはメリットがたくさんあります。
- 地震に対して非常に強い耐性を持つ。
- 火災保険や地震保険の割引が受けられる場合がある。
- 中古住宅の資産価値が向上する。
中古住宅を耐震等級3にするには?
住んでいる自宅が古く、南海トラフの心配がある・・・という方は中古住宅を耐震等級3にする方法があります。
専門家による耐震診断
中古住宅の現状を確認するため、まず専門の建築士や耐震診断士に耐震診断を依頼します。
この診断により、現在の耐震性能が把握でき、改修の必要性が明確になります。
どこに相談すればいいのか分からなければ、リフォーム会社の比較をしてみてください。
耐震改修の計画策定
診断結果に基づき、耐震等級3(最高等級)を目指すための改修計画を立てます。
補強する場所や方法が決まるため、費用の概算もここで把握できます。
耐震補強工事
主に以下の工事が行われることが多いです
- 耐力壁の追加: 壁の強度を高めるため、新たに耐力壁を設けます。
- 基礎の補強: 地震の揺れに耐えるため、基礎部分を強化します。場合によっては基礎の補修や追加が必要です。
- 接合部の補強: 柱や梁などの接合部分を強化し、建物の構造が揺れに対してしっかりと連結されるようにします。
再診断・確認
改修工事が完了した後、再度耐震診断を行い、耐震等級3に達しているか確認します。
これにより、確実に耐震性能が向上していることを証明できます。
補助金の活用
耐震改修には自治体や国の補助金制度が活用できる場合があります。
事前に確認して申請すると、工事費の一部が助成されることがあります。
しっかりと計画を立て、専門家と連携して進めることが重要です。
まとめ
今回は、南海トラフ地震に備えた住宅の耐震について紹介しました。
ご自身の耐震等級を確認することも、災害の備えの一つですね。
ぜひ参考にしてみてください。