もうすぐ始まるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、日本の対戦相手として名前を目にする「チャイニーズ・タイペイ」。
どこの国?と疑問に思う人もいるはずです。
調べてみると、実はこの呼び方、「台湾」とは違う政治的な背景が絡んでいるようです。
今回は、なぜ「チャイニーズ・タイペイ」と呼ばれるのかを、簡単にまとめました。
チャイニーズ・タイペイってどこ?
簡単に言うと、チャイニーズ・タイペイは台湾のスポーツチームの国際的な名前です。
本来の正式名称は「台湾」や「中華民国」ですが、国際大会では「チャイニーズ・タイペイ」という名前で出場しています。
つまり「台湾代表」です。
なぜ「台湾」ではダメなの?
まず結論から言うと、
「中国が2つある状態になってしまい、世界が困った」
これがすべての始まりです。
① もともとは「中国」は1つだった
昔は
中国=中華民国
という国が、中国大陸を治めていました。
②1949年、中国が2つに分かれた
1949年に内戦が終わり、
- 中国大陸 → 中華人民共和国(今の中国)
- 台湾 → 中華民国(台湾側の政府)
という形で、「自分こそが本当の中国だ!」という国が2つできてしまいました。
③世界は「中国は1つしか認めない」ことに
1970年代以降、世界の多くの国は
「中国」として 中華人民共和国(北京の政府)だけを正式に認める
ようになります。
その結果、
- 台湾を「国」として認めにくい
- でも台湾を国際大会から完全に外すのも現実的じゃない
という、かなり微妙な状況になりました。
④そこで生まれたのが「チャイニーズ・タイペイ」
この問題を避けるため、スポーツ界で考えた妥協案がこれ↓
✔ 国名は使わない
✔ でも台湾の選手は出場できる
✔ 中国も強く反対しにくい名前にする
そこで決まったのが
「チャイニーズ・タイペイ(=中国系の台北チーム)」
という呼び方です。
大会ではどんなルールがある?
「チャイニーズ・タイペイ」として出場する際はいくつかのルールがあります。

スポーツ大会では「国歌」ではなく、スポーツ専用に作られた曲が流れます。
その名前は
「中華オリンピック会歌(ちゅうかオリンピックかいか)」
と呼ばれる音楽です。
他の国を見てみましょう
| 国・地域 | 表彰式で流れる音楽 |
|---|---|
| 日本 | 君が代 |
| アメリカ | The Star-Spangled Banner |
| 韓国 | 愛国歌 |
| 中国 | 義勇軍進行曲(ぎゆうぐんしんこうきょく) |
| チャイニーズ・タイペイ | 中華オリンピック会歌 |

つまり、
チャイニーズ・タイペイは「国歌じゃない音楽」
を使っている、かなり特殊なケースなんです。
チャイニーズ・タイペイはスポーツだけ?
「チャイニーズ・タイペイ」は国際スポーツ限定の名前です。
例えば、旅行・ニュース・日常では普通に「台湾」と呼ばれています。
WBC、オリンピック、アジア大会などの国際的なスポーツ大会では、
- 国名「台湾」
- 国旗
- 国歌
これらをそのまま使うと政治問題になりやすいため、中立的な呼び名として「チャイニーズ・タイペイ」
が使われています。
一方で、スポーツ以外の場面では、
- 旅行会社:台湾旅行
- ホテル予約:台湾・台北
- 地図アプリ:台湾
- ニュース:台湾総統・台湾政府
- 商品表示:原産国:台湾
このように、普通に「台湾」表記です。



旅行会社が
「チャイニーズ・タイペイ3泊4日ツアー」
なんて書くことはありませんね。
理由はシンプルで、国際スポーツ大会は公式の場、観光・ビジネス・日常会話は分かりやすさを重視するからです。
まとめ
WBCで日本と対戦する「チャイニーズ・タイペイ」は、実は台湾(台湾代表)です。
ただし国際大会では政治的な配慮から「台湾」ではなく「チャイニーズ・タイペイ」という名称になっています。
WBC観戦の際に「チャイニーズ・タイペイは台湾代表なんだ」と覚えておくといいですよ!







