経済アナリストとして活躍された森永卓郎さんが2025年1月28日、原発不明がんのため、ご逝去されました。
しかし、公表されていたニュースでは「膵臓がん闘病中」であり、亡くなられた原因が「原発不明がん」と発表されていました。
一体どちらが本当の病名なのでしょうか?
また、「原発不明がん」とはどのような病気なのでしょうか?
気になったので調べてみました。
森永卓郎 膵臓がんと原発不明がん どっち?
森永さんは、2023年11月の人間ドックにより、膵臓がんのステージ4と判断されました。
しかし、入院直後に行われた血液パネル検査の結果、膵臓がんに特有の違弁が確認できませんでした。
これにより、膵臓がんの判断が否定され、「原発不明がん」として再診されたのです。
「膵臓がんの場合、95%の確率で変異が出てくる遺伝子変異が全くなかったんです。つまり95%の確率で膵臓がんじゃないっていうことになっちゃったんですよ」
森永卓郎氏コメントより
このように語っていました。
この症状は、原因となる部位が不明のため、相対する治療法が限られるという問題点があります。
原発不明がんの難しさと治療方法
森永さんは「原発が特定できれば、適切な抗がん剤や放射給定、手術が可能である」と語られました。
しかし、原発不明の場合は、治療の選択肢が狭まります。
これに対して、森永さんは主に二つの治療法を選んでいました。
- 免疫療法…原発不明がんには保険適用の免疫療法が提供されます。
- 免疫基礎の培養…自身の血液を抽出し、免疫細胞を培養して再度体内に戻す手段です。これを周期的に行うことで免疫力を保つことができます。
森永卓郎が最後まで見せた日本経済の不安
森永卓郎氏は日本経済について、生前このように語っていました。
「現状の手取り収入って消費税もカウントすると1988年より低い。こんな国どこにもない。私はもう本当に闘い続けて死ぬと決めた。とにかく権力と闘う。闘いながら死ぬぞと」
森永卓郎氏のコメントより
病気を宣告された後も、精力的に本の執筆にも励んでおられました。
生前最後に執筆した本の抜粋文です⇩
2023年12月、私はすい臓がんステージ4の告知を受けた。告知の瞬間、私は、何かを食べたいとか、
どこかに行きたいとか、そんなことは微塵も考えなかった。
なんとか自分の命のあるうちにこの本を完成させて世に問いたい。
そのことだけを考えた。
その意味で本書は、私の40年にわたる研究者人生の集大成であると同時に、私の遺書でもあるのだ。
まとめ
森永卓郎さんの闘病は、「膵臓がん」のステージ4と診断され闘病していましたが、原発が膵臓でないことがわかり、最終的な診断は「原発不明がん」となりました。
森永さんの事例は、原発不明がんの難しさを示すと共に、免疫力を高める方法が自分の体を守る手段として重要であることを教えてくれました。
この治療方法が、これからも原発不明がんの患者に希望を提供することを願います。
ご冥福をお祈りいたします。